おつかれヤマです、マッシュです。
本記事ではブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブをレビューしていきます。
冬山登山で、一番最初に冷えてくるのが指先。
指先が冷えてくると、テンションはだだ下がり、スマホを取り出すことさえ億劫になります。
しかも、手の冷えは最悪な場合、死にも繋がりかねない重大事案。
冬山登山では手袋選びがとても大切です。
ソロイストシリーズは「3本指」と「5本指」のモデルがありますが、僕のおすすめは保温性重視の「3本指」。
今まで冬山登山で何度も使用してきましたが、はっきり言って全然寒くないです!
ここでは、ソロイストフィンガーグローブの使用感を詳しく解説するので、冬山登山で使うグローブを探している方はぜひ参考にしてください。
- ブラックダイヤモンドとはアメリカ初のクライミングメーカー
- 「ソロイストフィンガーグローブ(3本指)」と「ソロイストグローブ(5本指)」との違い
- ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブの外観、スペック
- ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブのサイズ感(大きめがおすすめ)
- ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブのレビュー
- ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブのECショップでの評判
- ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブと一緒に購入したいアイテム
- ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブのお手入れ方法
- ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブはこんな人におすすめ
- ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブのレビューまとめ
ブラックダイヤモンドとはアメリカ初のクライミングメーカー

ブラックダイヤモンドは、1989年にアメリカで設立された登山用品メーカーです。
当初はクライミング用品が中心でしたが、現在ではトレッキングやバックカントリースキーなど、幅広いアウトドア製品を展開しています。
クライミングギアや登山装備に強みを持ち、革新的な技術と高品質な製品で世界中の登山家から信頼されています。
軽量で耐久性の高い製品が多く、冬山登山向けのピッケルやクランポン、高性能なヘッドランプやグローブなどが人気です。
厳冬期登山を楽しむ人にはおすすめのブランドです。
「ソロイストフィンガーグローブ(3本指)」と「ソロイストグローブ(5本指)」との違い


ソロイストシリーズには、
3本指の「ソロイストフィンガーグローブ」
と
5本指の「ソロイストグローブ」
があります。
違いは、保温性と操作性。
それぞれの特性について解説します。
保温性は「ソロイストフィンガーグローブ(3本指)」が優れている

保温性はソロイストフィンガーグローブ(3本指)が優れています。
中綿の保温素材に違いはないものの、3本指の方が外気に触れる表面積が小さいため、内部に冷気が伝わりづらくなります。
指先が冷えやすい人は3本指タイプがオススメです。
操作性は「ソロイストグローブ(5本指)」が優れている

操作性はソロイストグローブ(5本指)が優れています。
すべての指が分かれているため、より細かい指の動きが可能なので、アイスクライミングなどに適しています。
冬山登山なら保温性重視で「ソロイストフィンガーグローブ(3本指)」がおすすめ

登山での使用ならより保温性の高いソロイストフィンガーグローブ(3本指)がおすすめ。
厚手のグローブをしている時点で操作性はある程度は落ちており、3本指と5本指の差が登山に与える影響は少ないと考えています。
楽しい冬山登山をするためにも指先を常に温めておくことは重要です。
ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブの外観、スペック
ソロイストフィンガーグローブ(3本指)とソロイストグローブ(5本指)のスペックの違いは、指の数の違いよる重量差だけです。
それ以外にはスペックの違いはありません。
対応できる温度域は「−9℃〜−31℃」

ブラックダイヤモンド公式説明によれば、ソロイストフィンガーグローブの対応温度域は、−9℃〜−31℃とされています。
全体のデザイン

デザインはロゴのみのシンプルなもの。
アウターは耐久撥水加工とBD.dry(防水透湿素材)

アウターには耐久撥水加工がなされており、表面に付着した雨水を水玉にして滑り落ちしてくれます。
ブラックダイヤモンド独自素材であるBD.dry(防水透湿素材)により、浸水を防止し、内部の蒸れを通気。
耐久撥水加工とBD.dry(防水透湿素材)の2つの効果が組み合わさって、あらゆる天候に対応しています。
手のひら側はゴートレザーで補強

手のひら側はゴートレザー(山羊革)で補強され耐久性が高まっています。
グローブをした状態ではトレッキングポールやピッケルを握ることが想定されますが、滑り止めの役割も果たしています。
中綿の保温素材はプリマロフトゴールド

内部の保温素材はプリマロフトゴールドが採用されています。
プリマロフトとはアメリカのALBANY社が開発した断熱素材で、濡れに強く、保温と通気の性能が非常に高い製品です。
まさに雪山で使用する防寒グローブにピッタリの素材です。
Lサイズのペア重量313g(実測)

ブラックダイヤモンド公式のスペック表では、ペア重量はMサイズで238g。
僕が使用しているLサイズを測ってみたら313gでした。
手首を絞るベルト

手首部分のベルトを絞ることでグローブ装着中のすっぽ抜けを防いでくれます。
裾部分を絞るドローコード


裾部分のドローコードを引っ張ると冷たい風の流入を塞ぎ、体温低下を防ぎます。
左右のグローブを繋ぐミニバックル

左右のグローブを繋ぐミニバックルが付いています。
カラビナで引っ掛けておけるループ


中指部分にループが付いています。
カラビナなどに通してリュックのサイドストラップに固定しておくことができます。
アウターとインナーは取り外し可能


アウターとインナーはマジックテープで固定されており、簡単に取り外し可能です。
ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブのサイズ感(大きめがおすすめ)


僕の手のひらは、長さ20cm、周囲22cm。
ソロイストフィンガーグローブはLサイズを着用しています。
単体使用なら少し大きめですが、インナーグローブとレイヤリングするとピッタリです。
冬の登山ではレイヤリングを前提としたサイズ選びが必要となるので、少し大きめを選ぶことをおすすめします。
ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブのレビュー
優れた保温性、中厚グローブとは全然違う

保温性能は文句なしです。
吹雪のときなど、中厚グローブの場合は指先が寒くなってきますが、ソロイストフィンガーグローブなら大丈夫。
僕が使っている中厚グローブはブラックダイヤモンドミッドウェイトソフトシェル。
当たり前ではありますが、温かさは全然違います。
マイナス5℃程度の中途半端な寒さだと逆に暑くなってくることもあります。
稜線上で冷たい風に当たると耐候性の高さを感じた

樹林帯を抜けて稜線に出た瞬間、冷たい強風が吹きつけるという場面は冬山で何度も体験しました。
そんな場面でもソロイストフィンガーグローブなら風をシャットアウトし、指先までしっかりと保温してくれるので、装着時の安心感が他のグローブとまるで違います。
ソロイストフィンガーグローブのスペック上の適応温度は−31℃なので、日本国内の冬山で寒いと感じることはほぼないでしょう。
インナーグローブと組み合わせるとより多くの場面で活用できる

単体でも十分温かいソロイストフィンガーグローブですが、インナーグローブとセットで使用することでより安心感が増します。
冬山とはいえ、最初から最後まで厚手のグローブを装着しっぱなしとは限りません。
例えば、スタート直後の樹林帯では薄手のインナーグローブで過ごし、稜線に出て寒くなったら厚手のグローブをレイヤリングする、といった感じです。
厚手のグローブを外して作業するときにも、インナーグローブをしておけば保温性をキープできます。
僕がインナーグローブとして使用しているのはブラックダイヤモンドライトウェイトスクリーンタップ。
薄手のグローブでレイヤリングしても窮屈感はなく、何よりスマホタッチが抜群に操作しやすいのでおすすめです。
3本指だけど操作性は思っていたほど悪くない

ソロイストグローブ(5本指)の方が操作性は良いですが、ソロイストフィンガーグローブ(3本指)もそれほど悪くないです。
トレッキングポールやピッケルは違和感なく操作可能。
スマホのタッチスクリーンは非対応ですが、タッチペンを使えば操作できます。
そもそも、厚手のグローブをしている時点で操作性は落ちています。
「ミトン」と「3本指」の差は大きいですが、「3本指」と「5本指」の差は小さいというのが僕の感想です。
中途半端な寒さならアウターをオーバーグローブ代わりに使える

取り外したアウターをオーバーグローブ代わりに使ってみたところ、むしろこの使い方の方が活躍する場面が多いのでは?と思いました。
僕は、冬の登山でよく使うグローブとして、ブラックダイヤモンドミッドウェイトソフトシェル(中厚)を持っています。
ミッドウェイトソフトシェルで寒いと感じたときには、ソロイストフィンガーグローブのアウターのみをオーバーグローブとして使うときがあります。
シチュエーションに応じた調整ができるのでこれが意外と便利。
アウターだけでも防水・防風性能はバッチリなので、わざわざ別でオーバークローブを買う必要がありません。
着脱がとてもしやすい

ソロイストフィンガーグローブは、肌と生地との摩擦が小さいため着脱がとてもしやすいです。
休憩の際、グローブの着脱するときもその煩わしさを軽減してくれます。
冬にバイクで使っても全然寒くない

僕は冬にバイクに乗るときにもソロイストフィンガーグローブを使っていますが、全然寒くないどころかほんのり温かいです。
ちなみにインナーグローブは使用しておらず、ソロイストフィンガーグローブ単体使用です。
冬の新潟は最低気温0℃くらいですが、積雪や凍結がある日以外は冬でもバイクに乗って通勤しています。
細かい作業には不向き

思ったほど操作性は悪くないと書きましたが、やはり細かい作業はできません。
靴紐を結ぶ作業、ストラップ式アイゼンの装着などは難しいです。
スマホのタッチ操作もできないので、タッチペンをすぐ取れる場所に収納しています。
小分けのお菓子の袋などもとても開けづらいです。
行動中にグローブを外して作業することはあまりないですが、どうしても外したいときは風当たりが弱い場所を選ぶなど工夫をしています。
ちなみに僕が使っているスノーシューであるTUBBS FLEX VRTは、バインディングがボアフィットなのでソロイストフィンガーグローブを装着したままでも操作できます。
リュック収納時にかさばる

ソロイストフィンガーグローブは分厚くてサイズも大きので、リュック収納時にはそれなりに広い場所を取ります。
カラビナを通せるループが付いているので、リュックの外側にぶら下げるなどして対応しています。
スマホのタッチスクリーン機能はなし

スマホのタッチスクリーン機能がないのは不便ですが、モンベルの同じ用途のグローブにも付いていないので、この手のグローブは使い勝手より保温性を重視しているのでしょう。
ただ実際には、中厚以上のグローブはタッチスクリーン対応できたとしても、生地の厚みが邪魔をして操作しづらいのが現状です。
なのでタッチスクリーンに関してはそこまで必要性を感じないというのが僕の考えです。
リーシュコードが付いていない

リーシュコードとは、グローブを脱いだときの落下防止のために手首に付ける紐のこと。
この手のグローブにはリーシュコードが付いているものが多いですが、ソロイストフィンガーグローブには付いていません。
リーシュコードはAmazonでも買えるので、大事なグローブを失くす前に買っておきましょう。
ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブのECショップでの評判

Amazonを初めとしたECショップでの評価をリストアップしてみたので参考にしてください。
ソロイストフィンガーグローブは高い保温性と耐久性で評価が高いですが、操作性に課題を感じる声もあります。
購入を検討する際の参考にしてください。
良い評価
悪い評価
ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブと一緒に購入したいアイテム
ブラックダイヤモンド・ライトウェイトスクリーンタップ

ライトウェイトスクリーンタップはブラックダイヤモンドの薄手のグローブ。
最大の特徴はスマホのタッチ操作が抜群にやりやすいこと。
単体での使用はもちろん、寒いときはインナーグローブとしても使用できるので、1年中あらゆる場面で活用できます。
ファイントラック・ドライレイヤーインナーグローブ

ドライレイヤーインナーグローブは、とても生地が薄く「手の肌着」的なグローブです。
手が蒸れてくるとグローブを着脱しづらいときがありますが、ドライレイヤーインナーグローブをしていれば常にドライな状態をキープできます。
手が蒸れやすい人には特におすすめです。
ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブのお手入れ方法
ソロイストフィンガーグローブの洗濯表示を見ると、下記の5つのマークがついています。
![]() | 液温は40 ℃を限度とし、手洗いができる |
![]() | 塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止 |
![]() | つり干しがよい |
![]() | アイロン仕上げ禁止 |
![]() | ドライクリーニング禁止 |
以上のことを考えた上で、僕が実際のお手入れ方法を紹介します。
お手入れは年1回だけ春にしています。
- アウターとインナーを取り外す。
- インナーのみ左右別々にネットに入れる(マジックテープ(オス)の保護のため)。
- 「手洗いモード」で洗濯機スタート(洗剤は通常の衣類用のものを使用)。
- 洗濯終了後、アウターのみ撥水処理(ニクワックス「グローブプルーフ」使用)。
- 屋内で吊り干しして、乾いたら収納。
洗濯表示にあるとおり、漂白剤・柔軟剤の使用、アイロン仕上げ、ドライクリーニングは禁止事項ですので注意しましょう。
ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブはこんな人におすすめ

ソロイストフィンガーグローブは、以下のような人におすすめです。
- 厳冬期登山をする人
保温・防寒の性能は文句なしのグローブなので、冬に登山する人にとって最善の選択肢。 - アイゼンやピッケルを使う登山
3本指で、通常のミトンよりも操作性が高い。 - バックカントリースキー・スノーボードをする人
高い防水性(BD.dry)と耐久性があり、雪山での長時間使用に耐えられる。 - 長く使える耐久性のあるグローブを探している人
手のひら部分はゴートレザーで補強され、過酷な環境での使用にも耐えられる頑丈な作り。
ブラックダイヤモンド・ソロイストフィンガーグローブのレビューまとめ

本記事では、ソロイストフィンガーグローブをレビューしました。
ソロイストフィンガーグローブは冬山登山における防寒グローブのベストセラー。
冬山は天気が急転すると、一気に寒くなり体温を奪っていきます。
そのとき真っ先に寒くなるのが指先です。
その指先を保護するためにもグローブは重要なアイテムのひとつ。
仮に使わなくてもソロイストフィンガーグローブをリュックに常備しておくだけで安心した登山ができます。
楽しく安全に冬山を満喫するためにも温かい装備を整えましょう。