おつかれヤマです、マッシュです。
この記事では、保温ボトルの定番商品「サーモス・山専用ステンレスボトル(通称:山専ボトル)」をレビューします。
登山における保温ボトルの用途は「温かいドリンクを飲むため」「お湯を沸かす手間を省くため」などなど。
僕自身も冬の登山では、山専ボトルに温かいドリンクを入れて行動中に飲んでいます。
登山で使うボトルには「保温性能」はもちろんのこと、「扱いやすさ」や「耐久性」も重要です。
そこで、山専ボトルを実際に登山で使って感じたメリット・デメリットをまとめました。
結論をざっくり言うと「保温性能には十分満足。グローブ装着時でも扱いやすい工夫が嬉しい。」と感じました。
登山で使える保温ボトルを探している人はぜひ参考にしてください。
サーモスは世界最大の魔法びんブランド

サーモスは、1904年にドイツで魔法瓶が開発されたことが起源です。(現在は日本酸素ホールディングスの傘下)
日本国内の製造拠点は新潟県燕市にあります。
断熱に関して非常に高い技術を持っており、世界初の高真空ステンレス製魔法びんを開発した世界最大の魔法びんブランド。
真空断熱技術などを応用し、ステンレス魔法瓶の他にも真空保温調理器など、日常生活と密接に関わる製品を作り続けています。
サーモス山専用ステンレスボトルの特徴(外観とスペック)
サーモス山専用ステンレスボトルは、登山向けに設計された高い保温・保冷性能を備えた軽量なステンレスボトルです。

ラインナップは容量別に3種類(500ml、750ml、900ml)
製品名 | 山専用ステンレスボトル | ||
容量 | 500ml | 750ml | 950ml |
品番 | FFX-501 | FFX-751 | FFX-901 |
色 | マットブラック、サンドベージュ、クリアステンレス、マットレッド ※マットレッドはFFX-901のみ | ||
保温効力(6時間) | 77℃以上 | 78℃以上 | 80℃以上 |
保冷効力(6時間) | 10℃以下 | 10℃以下 | 9℃以下 |
口径 | 3.6cm | 3.6cm | 3.6cm |
寸法(径×高さ) | 7×23.5cm | 8×26cm | 8×30cm |
本体重量 | 280g | 360g | 390g |
価格(税込) | 6,050円 | 6,600円 | 7,150円 |
全体の外観


僕が使っているのは容量500ml、カラーはマットブラック(MTBK)。
中央部分には「ULTIMATE INSULATION(=究極の断熱)」と書かれています。
ボトルの本体部分はステンレスの真空二重構造です。
ノンスリップコップ


ノンスリップコップは、質感の違う2つの素材を組み合わせることで滑りにくく仕上がっています。
回しやすく、リュックからも引っ張り出しやすいコップです。
36mm口径

一般的なボトルより小さい口径にすることで、保温力を高めています。
ダブルスクリューせん


ダブルスクリューせんは、「内部せん」と「外部せん」の2つの中せんから構成される部品。
上部の内部せんを少し回すことで、「▽」マークのところからドリンクが出てきます。
内部せんを外すことでボトルから直接飲むこともできます。
ボディリング

柔らかい素材のシリコン製のボディリングは、グローブをしたままでも掴みやすく、万が一落としたときのクッションにもなります。
上から1/3くらいの位置にあることで、注ぎやすい設計にもなっています。
取り外し可能です。
底カバー

底カバーもシリコン製。
落下時にクッションになり、地面に置く際、本体に傷が付くのを防いでくれます。
取り外し可能です。
実際に注いだ様子

コップに水を注いでみると、注ぎ口の真下ではなく、斜め方向に注がれます。
サーモス山専用ステンレスボトルのレビュー
サーモス山専用ステンレスボトルのレビューを紹介します。
レビューの一覧
保温効力テスト……屋外(1℃)で4時間放置した結果78℃になった

山専ボトルにお湯(85℃)を入れて、屋外(1℃)で4時間放置してみた結果78℃になりました。
一般的な温かい飲み物は大体55℃くらいなので、もう数時間は温かいと思えるドリンクを飲めそうです。
ボトルに少量の熱湯を入れて内部を予熱してから、ドリンクを入れることでより効果的に保温状態をキープできます。
保冷効力テスト……室温(22℃)で5時間半放置した結果5℃のまま

山専ボトルに水(5℃)を入れて、室温(22℃)で5時間半放置してみた結果、5℃のままでした。
夏山なら冷たくておいしいドリンクですね。
ただ、わざわざ山専ボトルを夏山に持っていくなら、ぬるくても構わないのでもっと軽いナルゲンボトルを持っていくかもしれません。笑
78℃のお湯でカップラーメンは十分作れる

保温効力のテストで78℃まで下がったお湯を使ってカップヌードルとコーヒーを作ってみました。
多少ぬるい気はしましたが、問題なくおいしくいただけました。
カップヌードルに必要なお湯の量は320ml、残りの180mlでコーヒーも作れます。
複数人分のお湯を沸かすことを想定する場合はFFX-751(750ml)やFFX-901(900ml)を選ぶのもアリです。
お湯を沸かす道具が不要なので軽量化できる

山頂でカップラーメンを作る場合、お湯を沸かすための道具を持っていかなければいけません。
ガス缶、バーナー、クッカー、そして別途水が必要です。
しかし、山専ボトルにお湯を入れて行けば、お湯を沸かすための道具は不要となり、荷物を軽量化できます。
厚手のグローブを装着した状態でも十分扱える

ブラックダイヤモンドのソロイストフィンガーグローブ(厚手グローブ)で山専ボトルを使った結果、全般的にやりづらいと思った点はなく、スムーズに扱えました。
極寒の冬山では、水分補給の間だけでもグローブを外すのは億劫なので、この扱いやすさはさすがサーモスです。
中せんとコップは少しの回転で締まるので収納時の煩わしさ軽減

山専ボトルの中せんは少ない回転で開け閉めでき、回した最後にしっかり止まってくれるので、「ちゃんと閉まった感覚」があって漏れる不安を軽減してくれます。
コップもねじ山が噛み合わせやすく、グルグル回さなくても閉められるので収納時には助かります。
コップがあるので熱いドリンクを飲みやすい

コップでドリンクを飲む場合、両手を使わなければならず面倒だと思っていましたが、実際使ってみると熱いドリンクを飲むときは便利だと感じました。
熱いドリンクを直飲みすると恐る恐る傾けながら飲むことになるので、コップがあった方がより飲みやすいです。
底カバーがあるとボトルホルダーの出し入れが非常にやりづらい


底カバーもボディーリングと同じシリコン製で滑りにくく柔らかい素材です。
落下時のクッションになり、底面の傷つき防止に役立つのですが、あまりにも滑らないのでボトルホルダーの出し入れが非常にやりづらいです。
よって僕は取り外してしまいました。笑
ボトルホルダー収納時は落下防止のストラップをかけ、ドリンクを飲む際には絶対に落とさないように注意して扱っています。
サーモス山専用ステンレスボトルはこんな人におすすめ

サーモス山専用ステンレスボトルは、冬山登山などのアウトドアをする人に最適な保温ボトルです。
軽くて優れた保温性能を持っているため、寒い季節のお湯の持ち運びに便利で、山でカップラーメンやコーヒーをつくるときに活躍。
シンプルで頑丈な設計なので、長く愛用したい人にもおすすめです。
サーモス山専用ステンレスボトルのレビューまとめ

サーモス山専用ステンレスボトルをレビューしました。
保温性能はもちろんのこと、アウトドアで使う道具に求められる軽さと扱いやすさを兼ね備えており、登山でお湯を使いたい人には間違いなく買いのボトルです。
カラーバリエーションも多く、デザインもイケてるのでぜひ山で使ってみてください。