おつかれヤマです、マッシュです。
今回は、群馬県と栃木県にまたがる百名山・皇海山に登ってきました。
現在、最短ルートである群馬県側からは登山口への林道が通行止めのため、登山は栃木県側の一択。
そのため、コースタイムが長く、やぶ漕ぎもあり、山頂からの景色はゼロという負のイメージが強く、少しかわいそうな皇海山。
もちろん、その長いコースをやぶ漕ぎしながらクリアしてきました!
皇海山は百名山の制覇を目指す人にとって最も後回しにしたい山かもしれません。笑
でも、そんな人にとってこの記事が皇海山登山の後押しになれば幸いです。
皇海山クラシックルートの標準コースタイムと難易度
YAMAPの登山計画で皇海山クラシックルートのコースタイムを計測すると、コースタイム倍率1.0でコースタイム14時間12分、距離24.4kmです。
分かってはいましたが、改めて数字にするとなおさら後回しにしたくなりますね。
栃木県HPで公表されている山のグレーディングによると「技術難易度D、体力度7」です。
「技術難易度D」はA〜Eの5段階評価のDなので、上から2番目の難しさ。
「体力度7」は10段階評価なので、目安は「1泊〜2泊以上が適当」です。
間違いなく栃木県最難関の山です。
登山初心者は皇海山クラシックルートを日帰り登山できるか?
登山に関しては、体力に優る技術はないと思っているので、最低限の装備と体力さえあれば経験が浅くても登れると思います。
ただし、皇海山と同じ北関東エリアにある谷川岳や赤城山、日光白根山などとはまったく違う山であることを認識して登る必要があります。
皇海山の登山コースには急な登りや岩場が多く含まれます。
険しい岩場や背丈以上のやぶ漕ぎを通るため、登山経験が少ない方にはハードルが高いと感じられるかもしれません。
距離も往復で約25kmと非常に長いため、登山経験をある程度積んだ中級者でも厳しい登山になることでしょう。
初心者、かつ、体力に自信があるわけではないなら、他の山で経験を積んでから登ってもいいかもしれません。
皇海山の最短ルートは登山不可能!群馬県側の栗田川林道は通行止め
皇海山には群馬県側のルートがありますが、その登山口にアクセスするための栗田川林道が台風や大雨の影響で法面が崩落し通行止めが続いています。
復旧時期は未定のため、まだしばらくは栃木県側のクラシックルートで登らざるを得ない状況だと考えていた方が良さそうです。
皇海山の登山口情報(駐車場、トイレ、電波)
銀山平の登山者駐車場は国道122号線から曲がって約9分で着きます。
山道は狭いながらもガタガタ道ではなく、しっかり舗装された道でした。
「四季の彩りに風薫る足尾の宿 かじか」という温泉宿を過ぎると登山者駐車場が2つあります。
1つ目は20台ほど駐車可能。
1つ目の駐車場を過ぎると2つ目の駐車場があります。
こちらの方が広く、詰めれば30〜40台ほど駐車できるでしょうか。
トイレは駐車場にはなく、銀山平公園キャンプ場まで少し歩くことになります。
docomo(ahamo)電波は良好で、54Mbps出たので車中泊でも困らない速度です。
皇海山 日帰り登山ルート(ヤマップ)
皇海山 藪漕ぎ上等 / つのださんの渓雲山・庚申山(栃木県)・駒掛山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
各区間ごとの登山道の様子は以下の通りです。
銀山平駐車場〜庚申山荘 | ・駐車場から一の鳥居までは3.5kmの車道歩き ・一の鳥居から登山スタート、庚申山荘までは緩やか ・庚申山荘には休憩スペースと水場あり |
庚申山荘〜鋸山 | ・途中いくつもピークを越える ・アップダウンはあまりキツくない ・鋸山に近づくにつれハシゴや鎖が多くなる |
鋸山と皇海山の往復 | ・鋸山から皇海山は片道1.5km ・鋸山付近は急で崩れやすい ・皇海山への登り返しはそんなに急ではない ・皇海山の山頂からの展望はゼロ |
鋸山〜六林班峠〜庚申山荘〜銀山平へ下山 | ・笹やぶが徐々に増えて、背丈以上のやぶ漕ぎ ・やぶ漕ぎ区間は1km余り ・やぶ漕ぎが深く、ルート不明瞭な箇所あり ・庚申山荘への道はやや危険なトラバース箇所あり |
皇海山クラシックルート日帰り登山レポート
銀山平駐車場〜庚申山荘
午前3:40に出発。
駐車場から3.5km(50分)車道を歩いて一の鳥居へ。
ここから登山道が始まります。
施設の不具合で現在使用を停止している庚申山荘。
ここまでの登り坂は緩やかです。
庚申山荘〜鋸山
庚申山荘から鋸山に近づくにつれハシゴや鎖場が多数あります。
展望が開ける場所があまりないクラシックルートですが綺麗な朝焼け。
富士見台という場所だったので、天気がいいと富士山まで見えるようです。
庚申山に到着。
木々で展望が開けていないので、標高があまり高くなさそうですが、1,892mあります。
庚申山を通過すると皇海山(右)と鋸山(左)が綺麗に見えました。
これがこの日いちばんの景色だったかもしれません。
庚申山から鋸山までの区間はいくつかのピークを越えるアップダウンがありますが、ずっと林の中を歩いていきます。
右側のボコっとした形の山はおそらく日光白根山。
鋸山が目の前に見える位置まで来ました。
鋸山の山頂直前には激しい鎖場が連続します。
トレッキングポールは邪魔なので収納しましょう。
落ちればヤバイ危険なトラバースですが、鎖を掴んで歩けば難なくクリア。
「そっちの道は合ってるのか?」と思わず言いたくなるハシゴ。
ルートは合ってます。
鋸山の山頂に到着。
後ろに見えるのは皇海山です。
ここまで4時間かかりました。
普通の山ならとっくに山頂に到着してます。
鋸山と皇海山の往復
あの長い裾野の山は赤城山かな?
本日のメインターゲットである皇海山へ向かいます。
皇海山への登りは大して急ではないです。
とにかくこのルートは展望がありません。
百名山77座目、皇海山に到着。
鋸山からは1時間かかりました。
標高2,143m、意外と高い山です。
山頂に到着してもまだまだ先は長いので、皇海山をあとにして鋸山まで戻ってきました。
鋸山〜六林班峠〜庚申山荘〜銀山平へ下山
帰りは六林班峠を経由してやぶ漕ぎに挑戦状を叩きつけます。
さぁ楽しい?やぶ漕ぎの始まりです。
この時点で僕(身長181cm)の胸あたり。
これでやぶ漕ぎ終わり?と油断させておいてからの・・・
身長を超えるやぶ漕ぎ。
六林班峠への分岐でテントが張ってありました。
ここテント張っていいの?笑
やぶ漕ぎが終わっても庚申山荘までは林の中を延々と歩きます。
景色がまったく変わらないので、これがまたツライ。
庚申山荘まで戻ってきました。
帰りの鋸山を通過してから3時間・・・長過ぎる。
登るときは真っ暗でよく見えませんでしたが、庚申山荘から一の鳥居の区間は奇岩がいくつか転がってます。
一の鳥居まで戻ってきましたが、ここから駐車場まではあと3.5km歩きます。
一の鳥居と銀山平駐車場の間は車道とはいえ、すでに整備されてないので、足元グチャ泥で落石があったりします。
結局コースタイムはトータル10時間。
長い上にいい景色が望めないので、いろんな意味で百名山最難関な山ですね。
庚申山荘が宿泊不可なので皇海山は日帰りでしか登れない
2024年10月現在、皇海山クラシックルートで唯一の山小屋である庚申山荘は施設の不具合により使用停止しています。
百名山で日帰り最難関といえば山小屋もテント場もない平ヶ岳でしたが、現在は皇海山が日帰り最難関の状態です。
皇海山クラシックルート登山にはヘルメットは必要か
クラシックルートで一番危険な場所は鋸山付近の鎖場です。
ほぼ垂直な鎖場もあるため、転倒したときの頭部保護のため、心配な方はヘルメットを被っておいた方が良いでしょう。
僕が皇海山に登った日もヘルメットを装備している登山者は大勢いました。
皇海山クラシックルート登山での行動食
「ライスピュレ」は、米を原料にしたペースト状の行動食で、登山やトレイルランニングでの素早いエネルギー補給に適しています。
炭水化物が豊富で消化しやすく、パウチ入りで軽量なため持ち運びも簡単。
さまざまなフレーバーがあり、そのまま摂取できるので、運動中でも手軽にエネルギーを補充したい人に最適です。
「スポーツようかん」は、登山やランニングなどの運動時に手軽にエネルギー補給ができるよう開発された行動食です。
羊羹をベースにしており、炭水化物が豊富でエネルギー供給が速いのが特徴です。
小型のパウチに入っていて、片手で簡単に開けられる設計で、運動中でも手軽に食べられます。
さらに、持ち運びやすく保存性も高いため、長時間のアウトドア活動や緊急時の補給食としても適しています。
「Mag-on」は、スポーツ時のエネルギー補給と筋肉ケアをサポートするジェル状の行動食です。
主成分としてマグネシウムが含まれており、筋肉の痙攣予防や疲労軽減に役立ちます。
炭水化物も豊富で、即効性のあるエネルギーを提供し、長時間の運動時にパフォーマンスを維持しやすくします。
携帯に便利なパウチ包装で、味のバリエーションも多いため、登山やトレイルランニングなどで手軽に摂取できるのが魅力です。
「さらっと飲めるようかんANDO」は、登山やスポーツ時の素早いエネルギー補給に特化した液状の羊羹です。
飲みやすいペースト状で、消化吸収が早く、運動中でも手軽にエネルギーを摂取できます。
米や甘味料を使用し、エネルギーが持続しやすい設計で、保存料不使用の自然派志向です。
コンパクトなパウチ入りで持ち運びも便利。
長時間の運動やアウトドアシーンで、即効性のある補給食として注目されています。
皇海山クラシックルート下山後の温泉(四季の彩りに風薫る足尾の宿 かじか)
四季の彩りに風薫る足尾の宿 かじか日帰り温泉の最終受付は14:30なので、皇海山を下山後に入る場合はシビアな時間設定です。
料金は800円、ph10のアルカリ性で源泉の温度は36度。
白濁したヌルっとしたお湯で、浸かると肌がスベスベになります。
温めのお湯ですが、熱い風呂が苦手な僕にとってはちょうどいい温泉でした。