今年の夏は北海道へ
初日はロングコースの幌尻岳に登ってきました
天気は雨予報でしたが無事登頂
心配した沢の増水もなく、ヒグマにも遭わずに良かったです
この登山日記がこれから幌尻岳登山を目指す方々への参考になればと思います
幌尻岳登山へ向けた準備
今回は山では泊まらないので20リットルの登山リュック
すべての道具が無印のキャリーケース(45リットル)にピッタリ入りました
お土産も「北海道お土産探検隊」という店で買いました
個人的にはお土産買う手間は超絶面倒くさいので事前に買って効率化
職場の人には内緒ですが笑
現地で買おうが事前に買おうが同じだと割り切れるなら超アリですね
大丈夫!どこで買っても味は同じ!笑
千歳市のDCMというホームセンターに寄ってみました
やはり熊スプレーは高いです
今回、熊スプレーは買いませんでした
ネット購入で北海道に送ってもらい現地で受け取るという方法もあるようです
幌尻岳登山の前泊(車中泊)情報
前泊で車中泊した道の駅 樹海ロード日高です
他にも車中泊している車が多数ありました
夜11時閉店ですがセイコーマート(通称セコマ)もすぐ隣にあって便利です
ここから登山口までは車で1時間弱
夏の週末は登山口駐車場は満車になるようなので登山口で車中泊する方もいるようですがトイレしかないし真っ暗です
幌尻岳の登山口・駐車場(チロロ林道コース)
3時半登山開始を目指して2時に道の駅を出発
小雨が降る中で林道を進んでいきます
そもそも登れるか不安なのに真っ暗闇が不安感を煽ってきます
幌尻岳登山口はナビで検索しても出てこないので地図で任意の場所を指定しました
途中にある「つり掘いざわ」や「チロロの巨石」を参考すると分かりやすいです
林道はとても整備されており未舗装とは思えないほどフラットです
ただたまに大きな岩が地面に埋まっていて凸凹だったり落石が転がっているので注意
車がたくさん停まっていれば安心できると思いましたがまさかの自分以外に2台だけ
なおさら不安になりました
駐車場は10台程度しか停められません
満車になると林道に路駐するようですね
あとトイレがひとつだけあります
幌尻岳登山のYAMAPデータ
幌尻岳 チロロ林道から / つのださんの幌尻岳・戸蔦別岳・ヌカビラ岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ
登り約5時間半、下り約5時間でした
過去の登山データから僕のタイムは日帰りならYAMAP標準タイムの6割〜7割
アクシデントがなければ遅くとも12時間で下山できるだろうと考えてました
結局、往復で10時間半だったので意外と早く帰ってこれましたね
幌尻岳の登山日記
登山口〜ヌカビラ岳
ということで結局4時半スタートです
他の2台の車は東京と愛媛からの方でした
2人とも登山口で前泊されていたようで山でテント泊して下山予定とのことでした
ということはこの日チロロ林道コースの日帰りは僕一人です
幌尻岳はこのチロロ林道コースが最短ルートですが山小屋がありません
泊まるとしたらテント泊だけになります
日帰りが不安、でもテントはないという方は必然的に反対側の額平川コース一択
額平川コースなら途中に幌尻山荘に泊まれますが予約がなかなかとれないようです
また、渡渉が多数あり増水時には渡れなくリスクもあります
とにもかくにも幌尻岳はどこから登っても超大変です!!
スタートから約3kmはほぼフラットな林道歩き
ここにも熊のフンが5ヶ所くらいボトボトしていました
やはりいるんですね
林道の最終地点が本当の登山口
ここには一応テント場もあります
大丈夫です、ここは渡渉しません
登山口を過ぎるとしばらく沢沿いの道を進んできます
渡渉ポイントその1
どこの山にでもありそうな感じ
渡渉というほどでもないかもしれません
渡渉ポイントその2
岩の上を歩けば濡れずに行けます
落ちたら靴はドボン
渡渉ポイントその3
大したことないです
向こう岸には常にピンクテープがあるので迷うことはないと思います
渡渉ポイントその4
ここは少し沢に入らないと渡れないかも
渡渉ポイントその5
ここは渡渉というのか?
渡渉ポイントその6
沢づたいにいきなり熊が出てきそうな雰囲気満々です
熊は本当にやめてね
渡渉ポイントその7
ここが最後
見えづらいですがロープが設置されてます
チロロ林道コースの渡渉ポイントはそんなに多くないし靴が少し濡れる程度です
しかし、大雨が降った後はかなり増水して登山道の一部も沢のようになるみたい
まぁ安全第一で行きましょう
渡渉ポイントが終わるとヌカビラ岳へ登り始めます
おそらくこの登りがチロロ林道コースで一番の急登な気がします
急登に加えてグチャグチャな登山道ですので転倒注意
ヌカビラ岳への登りの途中にあるトッタの泉
ここの水は湧水で直飲みオッケーです
冷たくて美味しい
ヌカビラ岳まではほぼ展望なしの樹林帯です
稜線までは自分を叱咤激励しながら登ってください
他の方の山レポでよく見るハシゴ
チロロ林道コースは全体的に危険場所はありません
やっと思いでヌカビラ岳に到着
スタートから約3時間かかりましたがここやっと半分くらいです笑
普通の山なら頂上に着いたくらいの感覚ですね
ヌカビラ岳〜幌尻岳山頂
ヌカビラ岳から先は稜線歩きです
この稜線はハイマツ地獄
容赦なく攻撃を仕掛けてくるのでお気に入りのウェアは着て行かない方がいいです
ヌカビラ岳山頂直下のテント場
この日は誰もいませんでした
個人的にはヒグマがウヨウヨいるこの稜線付近で寝れないです笑
稜線上は花真っ盛りでした
しかしヒグマは花の根っこを掘り起こして食べるらしく痕跡がいくつもありました
ヒグマに遭遇しないことを祈るのみ
作戦名「いのちだいじに」
ちなみに熊対策は通常の熊鈴を2つ装備した上で笛を頻繁に鳴らしてました
稜線上では風が強いと熊鈴は響きません
笛もあったほうがいいですね
そんなこんなで北戸蔦別岳に到着
稜線に出るまでは渡渉あり急登ありで大変な道のりでしたが、稜線に出てからも急なアップダウンが続き試練が連続します
とにかくこの山は心休まる場所がありません
次なる目標のピークはトッタベツ岳です
北戸蔦別岳〜トッタベツ岳のハイマツが一番厳しかった気がします
心してかかりましょう笑
まじでお気に入りや新品のウェアは着て行かない方がいいです
熊が根っこを掘り起こした後
このような場所が稜線上にはいくつもありました
奥の方には熊の糞が大量にボトってます
岩場もいくつかあります
転倒注意ですが北アルプスみたいな危険な場所はありません
幌尻山荘への分岐
ただここ通って登ってくる人はあまりいなそうです
トッタベツ岳への登りがつらいんです
この日はずっと風速10mくらいの西風が吹いてました
稜線上の西側を歩くと強風にさらされますが、東側はパタっと止みます
トッタベツ岳到着
北戸蔦別岳は漢字ですがトッタベツ岳はカタカナです
ガスってますが雨はほとんど降らず
降ってもたまに小雨程度でした
雨具着てるので風がないところを歩くとめっちゃ暑くて汗が尋常じゃなかったです
さぁ次なるピークはついに幌尻岳山頂です
まだまだ先は長いですがハイマツ漕ぎ頑張ります
ちょっとしたガレ場
本来ならガレ場は歩きにくくて疲れますがハイマツ漕ぎに比べたらむしろありがたい
このお花畑を見るだけでも幌尻岳に来る価値ありですね
ヒグマの恐怖がなければ稜線上にテント張って泊まりたいところです
幌尻岳山頂が近いはずですが先がガスで見えない中で何度もニセピークに騙されます
これはついに?本物ピークか!?
幌尻岳山頂〜下山
片道12km超のロンーーーグコースを歩いてやっと頂上です
スタートから約5時間半、この時点で午前10時でした
今までで一番キツかったかなって感じです
景色は何も見えませんが感動
ケルンがあると積みたくなる
一番上に幌尻岳登頂の爪痕を残しておきます
登頂の感動と興奮も束の間、今日中に下山しないといけないので頂上をあとにします
当然ながら帰りも恐怖のハイマツ漕ぎ
登ってくる時は気づかなかったけどすごい断崖絶壁
稜線の東側は切れ落ちているところが多数ありますが滑落するような場所はありません
帰りのトッタベツ岳への登り
いくつもピークを越えてきた分だけ帰りもアップダウンがあります
登りもキツいけど、下りもキツい
山頂から1時間以上戻ってきてやっとトッタベツ岳
あと2つのピークを越えないと帰れません!!
この日1度だけあったガスの切れ目
ヌカビラ岳から幌尻岳までの稜線は大パノラマの展望が望める最高の景色なんでしょうね
花に疎い僕のリサーチによると「トカチフウロ」という花でしょうか?
間違ってたらコメントください笑
このブログに花の紹介記事を作れば花の名前も覚えていけそうですね
下山時の北戸蔦別岳斜面のハイマツ帯
個人的にはここのハイマツが一番手強かったです
北戸蔦別岳まで戻ってきました
トッタベツ岳から約50分
ここあるテントは東京から来た方のようです
晴れてれば最高のロケーションのテント場ですね
YAMAPにテント場マークはないのでおそらく幌尻岳のテント場は非公認なのかな?
ということで一気に下山してきて林道近くの沢まで来ました
ヌカビラ岳の急登は下山時も手強かったです
心配していた沢の増水もなく無事下山することができました
幌尻岳登山のまとめ
タイムは10時間37分
景色は全然見えなくて残念でしたが念願の幌尻岳に登頂できて涙が出るくらい感動です
まじで疲れました
何より渡渉、ヒグマ、体力消耗により途中リタイヤなどなど、いくつかの不安がある中でスタートを切ったので無事下山できたことに安堵しています
自分おつかれって感じ
下山後はひだか高原荘で温泉に入って汗を流しました
この日の夕飯は「日本橋」とう日本料理屋で特選ヤマベ天丼
ヤマベとはヤマメのことらしく日高で養殖しているようです
前日は車中泊だったのでこの日はちゃんと寝れます
ちなみに宿は「ひだかくるみちゃんハウス」というところ
チロロ林道から幌尻岳登山を目指す上では一番近くて安い宿です
ひだかくるみちゃんハウス幌尻岳で疲れ果てることが予想されたので翌日はオフにしようと思いましたが結局雌阿寒岳に登りました
ぜひ雌阿寒岳の記事も見てください^ ^
その他に、この北海道旅行では最終日に十勝岳にも登っています